マスク時代に求められる肌の土台力、「バリア機能」とは【2025年版】
マスク生活が当たり前になった今、肌のバリア機能低下による「肌荒れ」「乾燥」「赤み」が深刻な問題となっています。
実は、肌の土台力=バリア機能を高めることこそが、あらゆるトラブルを防ぐ最大のポイントです。
この記事では、日本化粧品検定協会顧問の最新解説と、2025年の最新研究データを踏まえ、バリア機能を正しく理解し、強化する方法を詳しく紹介します。
バリア機能とは?【基本をおさらい】
肌のバリア機能とは、外部刺激(紫外線・ウイルス・乾燥など)から体を守り、体内の水分蒸発を防ぐ役割を担う仕組みです。
特に「角層(かくそう)」と呼ばれる0.01〜0.02mmの薄い層が、その最前線で活躍しています。
バリア機能の主な役割
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外敵(細菌・アレルゲン)の侵入防止
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水分保持による肌の潤い維持
バリア機能が低下すると、肌は乾燥し、赤みやかゆみ、ニキビなどのトラブルが発生しやすくなります。
角層バリアを支える3つの要素
バリア機能を司るのは、以下の3つです。
1. 細胞間脂質(主にセラミド)
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角層細胞同士を接着する脂質。
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「レンガとモルタル」のモルタルに例えられます。
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主成分はセラミドで、水分の蒸発を防ぎ、外敵の侵入もブロックします。
▶️ 【最新情報】
近年は「ヒト型セラミド(セラミドEOP, NG, NPなど)」配合の高保湿コスメが注目されています。
2. NMF(天然保湿因子)
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角層細胞内部に存在し、水分を抱え込む働き。
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アミノ酸、乳酸、ミネラルなどから構成されます。
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フィラグリンというタンパク質の分解過程で生成されます。
▶️ 【最新情報】
2024年発表の研究によると、フィラグリン遺伝子変異を持つ人はアトピー素因が高く、NMF補強ケアが特に重要とされています。
3. 皮脂膜
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皮脂と汗が混ざり合ってできた天然のクリーム。
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肌表面を**弱酸性(pH5〜6)**に保ち、菌の繁殖を抑制。
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バリア機能の仕上げとして機能します。
▶️ 【最新情報】
洗顔後の皮脂再生には約6時間かかるため、過剰な洗顔やアルカリ性の洗顔料は要注意です。
バリア機能が低下する原因
バリア機能は、日常生活の中で簡単に低下してしまいます。
主な原因
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マスク摩擦による物理刺激
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強すぎる洗顔・クレンジング
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紫外線ダメージ
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加齢による細胞間脂質やNMFの減少
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ストレスや睡眠不足による肌再生力の低下
▶️ 特に2025年現在、マスク内の湿度と温度変動が角層環境を乱し、肌荒れを悪化させるケースが増えています。
バリア機能を高める最新スキンケア方法【専門家推奨】
バリア機能を守り、強化するためのポイントをまとめます。
1. セラミド配合の保湿剤を使う
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洗顔後すぐに「ヒト型セラミド」配合化粧品で保湿。
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バリアの「モルタル部分」を補強するイメージで。
2. 弱酸性の洗顔料を選ぶ
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pH5〜6程度の肌に近い洗顔料を使用。
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ごしごし擦らず、泡で優しく洗う。
3. NMF生成を促すスキンケアを取り入れる
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フィラグリン産生サポート成分(ナイアシンアミドなど)配合アイテムが効果的。
4. 紫外線ケアは年中無休で
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紫外線によるバリア破壊を防ぐため、曇りの日や室内でも日焼け止めを。
まとめ|マスク時代こそ「肌の土台」を意識しよう!
マスク生活が続く中で肌荒れに悩んでいる方は、肌表面だけのケアではなく、バリア機能の再構築が最優先です。
「細胞間脂質・NMF・皮脂膜」という3つの要素を意識したスキンケアを取り入れ、強い土台を育てていきましょう!
これからも正しい知識と最新のスキンケア情報を活かして、トラブルに負けない素肌を作りましょう✨
参考リンク
- 日本化粧品工業連合会「バリア機能と乾燥肌」
- 資生堂 公式サイト「皮膚バリア機能のしくみ」
- 花王 研究開発「肌のバリア機能とは?」
- アトピー性皮膚炎ガイドライン(2024年版)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「皮膚の構造と機能」
- 米国皮膚科学会(AAD)「Skin Barrier: What It Is and How to Protect It」
- ライオン株式会社「皮脂膜の回復時間に関する研究」
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